京都近代建築

洗者聖ヨハネ天主堂
カトリック宮津教会

 2002年に発行された『京都モダン建築の発見』で宮津に素敵な教会が現存していることを知りました。その後何度か宮津へ足を運んだのですが教会を訪ねる機会がありませんでした。2015年3月28日(土)宮津で作文研究会がありました。翌日の日曜日「そうだ!宮津教会へ行きたい」と思い立ち、仲間と共に宮津教会を訪問することができました。宮津教会は市役所のすぐ近くにありました。
 9時頃教会に到着したのですが、日曜礼拝が始まろうとしていました。バスや車などを使って信者の方々が来られ、教会の中へ入って行かれます。私たちも中に入ってもよいという許しを得てその美しく厳かな教会内部の雰囲気を体験することができました。
 この教会を設計したのは、ルイ・アラーブというフランスの神父。明治29年(1896)当時としては珍しいフランス風の構造を持つこの聖堂、石造りではなく木造・畳敷きである。ステンドグラスはフランス直輸入。ケヤキの柱、ドーム式の天井などは、長崎の国宝建築『大浦天主堂」などと並び、明治中期の面影を残す貴重な教会であり、今も毎週ミサの捧げられる現役の聖堂としては、日本で最も古いものとされているとのこと(宮津聖堂でいただいたパンフレットより)
 私たちは、教会の裏手からまず教会を見ました。裏手に公園があり、そこに細川ガラシャの像が建てられていました。裏の公園から見る教会裏手もなかなか魅力的なたたずまいです。二階部分の六角形に見えるところが祭壇になっており、ステンドグラス部分が窓になっています。
表に回り、やや斜め右から撮影したのが下の写真です。
 内部です。すでに何人かの信者の方がイスに着座しておられました。畳敷きの部屋にイスが用意されていました。ステンドグラスから光が入り、小ぶりのシャンデリアが部屋にマッチしており、長崎で見た木造ドーム天井を思い出しながら、京都にもあったんだと懐かしい想いで見せていただきました。
 
 きっとミサで歌われる賛美歌は素敵だろうなと想像したのですが、ミサには参加せず、ここで失礼しました。私たちは運がよかったようです。訪れた日が日曜日で、しかもミサが始まるすぐ前に訪れたからです。この聖堂は観光地ではなく現役の宗教活動をされている場所ですから、本来私のような信者でもないものが聖堂を見せてもらいに行くというのは迷惑な話です。

信者でもない私の心に残ることばが、先のパンフレットにありました。紹介します。

       〈平和の祈り〉〜アシジの聖フランチェスコの祈り〜
神よ、わたしを平和のために働く者としてください。
憎しみのあるところに愛を、
争いのあるところにゆるしを、
分裂のあるところに一致を、
疑いのあるところに信仰を、
誤りのあるところに真理を、
絶望のあるところに希望を、
闇に光りを、悲しみあるところに
喜びをもたらす者としてください。
慰められるよりは、慰めることを、
理解されるよりは、理解することを、
愛されるよりは、愛することを求めますように。
わたしたちは与えるから受け、
ゆるすからゆるされ
すべてをささげて永遠の命をいただくのです。
              アーメン。
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