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長い間 空海以外に お大師様と呼ばれる方が おられるとは知らなかった。 そして弘法大師と言えば このお姿を思い浮かべる。 あの金剛杵を持っておられる姿でなく この巡錫中の姿である。 そう言えば 傘の下のお顔を見たことがない。 東寺へ行けば拝むのだが 顔をしげしげと見たことがない。 いつももうもうとした線香の煙の中で 南大門の近くで本堂を向いておられる。 「南無大師遍照金剛」「同行二人」 そう書いた白衣を着た一行が 終い弘法の雑踏の中で 般若心経をあげておられた。 洛南高校生もお寺のお坊さんも 被災者救済の募金活動をされていた。 |