総理大臣の色紙

「国酒」ですか…歴代の総理大臣の色紙ですね。
宇野・海部・細川・羽田・村山・橋本・小渕・森・小泉・安部…。
福田さんの色紙は届いてないみたいですな。
宇野さんはいつ総理大臣にならはったんやったかな?
確か…1989年(平成元年)でしたよ。
リクルート事件と消費税で竹下さんの支持率が落ちて
時の派閥の親分はみんなあやしくて、なり手がなかった中を宇野さんが…。
そうでした、そうでした。
あっという間に宇野さんがなって、あっというまにやめはった。
そうでしたな。何でも指三本立てたとか、いやそれは三本目の足やったとか…。
下ネタですか?
恐縮です。あれ?だれか抜けてますな…。
えっ?そうですか。だれかな。
宮沢さんがありませんよ。
本当ですね。確か海部さんのあとが宮沢さんです。
19年間で総理大臣が14人目か…。
しかし、これ書いてもらうのは大変やったでしょうね。
そんなもんコネと金があれば何とかなりますやろ。
そこそこの字もあれば、…な字もありますな。
総理大臣やったら良いわけで、字の上手下手は関係ないのと違いますか。
そうでしょうね。ついでに名前のほうもどうでもいいのかも…。
 奈良県橿原市今井町は中世一向宗の環濠集落のあったところです。近世になってからも商人の町として栄えたそうで、今も江戸時代の町並みが見られるところです。この写真はその中にある造り酒屋さんの店の中にあった色紙の陳列の様子です。歴代の総理大臣が「国酒」としたためています。
 ここからは、私の勘ぐりですので決して鵜呑みになさらないでください。
■疑問1「なぜ、宮沢喜一氏の色紙だけないのか」
  おそらく、偶然ではなく宮沢氏は断られたのではないでしょうか。宮沢氏は達筆であったそうです。大蔵省が財務省に変わった時、財務省の看板を揮毫するように言われても、「書は王羲之で終わっている。役所の長く残る看板の字を書くなんてことは、とても素人の手に合う話でない」と断ったそうです。そして田中氏や福田氏の書く字はどう思うか」と尋ねられた時に、小首を傾げて「あなたは、あれが字だと仰るんですか?」と聞いたとか。書に関して一言も二言もあった方のようです。
■疑問2「なぜ宇野宗佑氏から始まったのか」
  日本の総理大臣の中で家業が酒造業を営んでいる人の一人が宇野宗佑(滋賀県守山市)氏です。おそらく酒造業仲間でお知り合いだったのか、依頼しやすかったのではないでしょうか。また、この酒屋さんは金賞受賞とか最優秀賞などの賞状が所狭しと掲げられている酒屋さんでした。宇野氏が首相になったころ地酒ブームが興り、その風を受けてこの酒屋さんも再び元気になられたのではないかと想像しました。ちなみに前任の竹下氏、そして佐藤栄作氏も家業が酒造業だったとか。

  「いやあ、すごいな、歴代の総理大臣の色紙や」
と感心だけしてたらいいのに、「それがどうしたの?」と思って、冷ややかにこんなページを作ってしまう私。 
 確かに金賞受賞や「国酒」に値する酒なのか見ているだけでは分からないので、買ってきました。今井の地酒720ml入り。大吟醸は高かったので遠慮しました。
 でも、あんまり日本酒飲まないんですよね。確かめるのはいつになることやら。
 
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