撮ったぞ!

 山口県熊毛町八代にナベズルが渡ってきます。九州鹿児島出水にも渡って来るらしくて九千羽来るといいます。「八代には数十羽渡ってくる」と『声が聞こえる!野鳥図鑑』(鳴き声・文 上田秀雄 写真 叶内 拓哉)には書いてあります。発行が2001年ですからそのころはそのぐらい来ていたようです。
 今年インターネットで調べたら5羽来ているといいます。
 八代小学校の近くに駐車場があり、そこに車を置いて観察小屋(きっともっとモダンな名前が付いてると思いますが)まで歩いていたら、独特の「クルウクック…」という鳴き声が聞こえました。上空を見上げると、ナベズルが三羽飛んでいます。カメラを出す間もなく飛び去っていきました。「オー!いるいる」と思いました。
 しばらく歩いていると、こんな石碑を見つけました。
天然記念物に指定されているようです。しかしながら、ナベズルウオッチングに来ている人は全くおらず私だけがこの町のお客のようです。
また、しばらく歩いていると、観察小屋が見えてきました。道路を挟んで向かいの田んぼに、ナベズル三羽発見!カメラを出して撮ってみました。
 かなり距離があり、200mmでは無理です。距離を縮めないかぎり写真は無理なようです。100m以内に近づかないようにという注意を見ました。人間の方から近づくとナベズルの方が警戒して渡ってこなくなる心配を地元はしているようで、青い網が道沿いの田んぼの畦や道にしてあって、入れないようになっています。
 あれ?その横にかなりの数のナベズルがいます。
 なんと、全部で14羽います。先ほど「ふれあい交流館」(?)の前を通ったら6羽と書いてあったはずなのに…。これは私は運がいいようだ。ひょっとしたら今日十羽あまり来たのかも知れません。私はソロリソロリと近づきながら、こんな写真を撮ることができました。

もうホクホクです。近づいても逃げないでのんびりしています。私はしっかり撮ることができました。

 そのあと、「観察小屋」へ行き、道路の反対側にいる4羽を望遠鏡で観察することにしました。
 私が撮ってきた写真を妻に見せていたら、「あのナベヅルおかしい。動いてへん。」と言い出しました。「そんなことない。動いていた。」と私。「作りもん違う?」と言うのです。
 心配になった私は観察小屋事務室の方に聞いてみました。
「あのツルは今日来たんですか?十数羽いましたけど。」
「あれは、レプでしょう?」
「へ?何?あれはレプリカ?作り物ですか?」
もうがっかりです。私は偽物とも気づかずに必死で写真を撮っていたのです。撮りやすいはずです。
 そのあと、鳴き声が聞こえてきました。私は急いで小屋を出てカメラを構えました。それが下の写真です。
 私は、鹿児島県出水へ行ってみたくなりました。九千羽は迫力がありそうです。
 みなさん、何の説明もないレプリカがあるようです。今年の字は「偽」だそうです。私は見事に騙されました。いやはや何とも見事にだまされました。惨敗です
152,恥ずかしい  
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