滝寺廃寺磨崖仏
(奈良市大和田町矢田山)

 大和郡山城からバイクで大和民俗公園(県立大和民俗博物館)を抜け、細い道を通り「子どもの森」を目指しました。滝寺廃寺はその近くらしいのです。車は離合できないような道で、本当にこの道で大丈夫なのかと不安になりました。矢田山遊びの森「子ども交流館」(大和郡山市矢田町2070・рO743−53−5819)の人に地図をいただいて、滝寺廃寺磨崖仏がどこにあるのかやっと知ることができました。
 私が今来た細い道の途中から東へ入ったところにあるというのです。行ってみました。何の案内もありませんから、行こうと思われる方は「子ども交流館」でお尋ねになることをお勧めします。
 交通機関で行く場合、近鉄大和郡山駅からバスで矢田東山バス停へ、そこから約3km上り道を歩くと「子ども交流館」です。

(1)滝寺廃寺についた!

 子どもの森へ行く道から分かれて、細い坂道を下っていくと約5分で滝寺廃寺跡につきました。このようにお堂の中におられます。鍵がかかっていて中へ入れません。しかも薄暗い場所ですので思い通りに写真は撮れません。火災に会っており、その上風化のために貴重な遺跡ながら、よく分からない状態です。

(2)説明板

年期ものの説明板がありました。錆びていますが、文字は読めます。

(3)5つの仏殿(仏龕)の仏たち

何となく仏様たちがおられるのは分かって頂けるかと思うのですが、はっきりしません。もっと近づいて見たいものだとつくづく思いました、白鳳時代の仏たちに。

本尊をまつる深い穴
その左右に三重塔を浮き彫りに
 滝寺は、室町時代ぐらいまではあったようです。8世紀山林修行の思想が入ってきて、人里離れた静寂の地に、官の大寺や貴族の氏寺の仏像を拝めない一般大衆が力を合わせて自分たちの礼拝像を岩に刻み、簡単な覆屋をつけたのであろう(久野健著『石仏』小学館)言われています。

2006・8・20(日)撮影
2006・8・29(火)作成

石仏巡り HPへもどる