元興寺極楽房の彼岸花
(奈良市中院町11 рO742ー23−1377)

2009・9・20(日)撮影
2009・9・21(月)作成

 奈良市奈良町にある元興寺。奈良町を歩くと元興寺が昔いかに広大な敷地であったかを物語る地名に出会います。もちろん世界遺産です。奈良の他の大寺…例えば東大寺、法隆寺、興福寺、薬師寺、などに比べると地味です。
 もともとは蘇我馬子が明日香に建てた法興寺(飛鳥寺)がこの寺の前身。蘇我氏滅亡後も平城京へ移され名を元興寺と改めたのです。蘇我氏由来というだけでもなかなか存続は難しかったのではないかと思われる寺ですが、平城京へ移された何か特別な事情があったのかも知れません。何れにしても日本初の仏教寺院ですから、その歴史性から言えば最高の由緒を誇る寺なのです。
 現在真言律宗。
 この寺に民間の元興寺文化財研究所があります。元興寺に伝わる中世庶民信仰資料などの研究の他、全国各地の文化財保存、修理、保護を手がけておられます。
 この寺が奈良観光のメジャーにならない理由は…。たぶん、人々を強烈にひきつける仏像がないからだと思います。重要文化財の仏もおられるのですが。
 奈良町散策は奈良観光の中でも人気のようですが、元興寺極楽房はちょっとのぞいてパスではないかと想像します。が、なかなか渋いお寺だと思います。 

五輪塔・石仏と彼岸花

 この寺の駐車場壁面や庭や周囲に様々な石仏をはじめとする石造美術品があります。特に有名で指定を受けているようなものではないようですがなかなかの景観です。ここに桔梗が咲きます。そして彼岸花が咲くのです。
 シルバーウイーク2日目午後の奈良町の駐車場は「混雑」という表示。元興寺の近くから駐車待ちの車が並んでいました。私は明日香からの帰りに寄ったのですが、車が停められなかったら帰ろうと思って覚悟を決めました。ダメでもともと、元興寺へ車を進めると、何と元興寺の駐車場は空いていました。しかも無料。そして駐車場に石仏と彼岸花が出迎えてくれました。

元興寺の鬼

 今まで気づかなかったのですが元興寺にちょっと変わった鬼の置物がありました。特別大切にされているわけでもなさそうです。しかし粗末に扱っているわけでもありません。ちょっと気になる鬼なのです。体のラインやしぐさがどうも女性っぽく色っぽいのです。焼き物のようです。誰が作って置いたのでしょうか。

最後にもう一度彼岸花です

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