赤坂山(823.8m)イワカガミ

 赤坂山という山野草が美しい山があることをつい最近知りました。滋賀県高島市マキノ町から登ります。
 2007年5月3日晴れ。7時半車で京都伏見区出発。GW後半戦初日で普段と比べると湖西道路が混んでいます。坂本辺りから真野までノロノロ。その後は順調に走って出口附近で少し自然渋滞。
 9時半にマキノ高原登山者用無料駐車場に到着。車は20〜30台しか停まっていません。ここから登山開始。すぐのところに駐車場があります。これはマキノ高原オートキャンプ場利用者や温泉施設「さらさ」のためのもののようです。
 しばらく歩いていて気づいたのですが、ここは冬場スキー場になっている場所です。山小屋の名前を見て分かりました。冬には何回かきたことがある場所でしたが、雪のない時の景色は初めてです。なだらかなゲレンデ部分は、オートキャンプ場で一面テントが立っています。その中を歩いて登山口に到着しました。
 コースは結果的に、登山口(9時半)ー武奈ノ木平ー栗柄越ー赤坂山(昼食)(12時)ー栗柄越ー寒風ーマキノスキー場(3時半)となりました。赤坂山から明王の禿(みょうおうのはげ)へ行こうかとも思いましたが、花が美しいとも思えなかったので、遠くから景色だけ見ることにしました。しかし「禿(はげ)」はインパクトのある命名です。 
 登山口からすぐは、急な階段の登りで参りました。ふくらはぎが悲鳴を上げました。
 登山口から武奈ノ木平までには、「いかり草」や「スミレ」が咲いていました。スミレも名前があって、ナントカスミレと言うのでしょうが色が濃いのと薄いのがあるなぐらいのことしか分かりません。
 武奈ノ木平には東屋があります。この手前ぐらいからイワカガミが顔を見せてくれるようになります。東屋で休憩後歩き出したら、それはそれは見事なイワカガミの群生です。登れば登るほど見事になっていきます。
 栗柄越までの間、いっぱい写真撮りながらゆっくり登りました。いやーすごい!感動いたしました。
 このイワカガミ、下を向いて咲いているのですが、上の方に咲いているものは下から仰ぎ見ることになります。おしべやめしべが見えるのですが、私はイタリアンガラスの模様や金太郎飴みたいな模様の飴(何というのかな?)と似てるなあと思っていました。
 色のこいうすい(つまりピンクの濃い薄い)があるようです。そしておしべめしべ部分が白っぽいものと黄色っぽいものがあるようです。
 栗柄越附近から『かたくり』が顔を見せ始めます。今年4月初旬に奈良県大宇陀の森野旧薬園へ『かたくり』の群生を見に行ってきました。いっぱい写真を撮ってきたのですが、ピンぼけ写真ばかりでした。どうもマクロレンズが壊れていたようです。つい最近それが判明しました。森野旧薬園に比べたらぽつりぽつりとまばらに咲いていてやせているという感じなのですが、それでもまだ咲いているのだなと思いました。やはり高度差の影響なのでしょう。マキノの麓にあるかたくり園は、もう季節が終わって今年は閉園したそうですから。
 ついでながら、かたくりは寒風附近の方がたくさん咲いていました。
 栗柄越から景色が一変します。赤坂山頂上までクマザサとイヌツゲのブッシュが続きます。その中に「オオバキスミレ」が咲いていました。大きな葉の黄色いスミレという意味です。私は黄色いかわいい花だなと思いながら見ていたのですが、こういう山に登っている人の中には詳しい方がおられて、何でもこのスミレの南限がこの赤坂山なのだと大きな声でおっしゃってました。岡山の方には「オオヤマキスミレ」というのが咲いているとのことでした。この花は山の至る所に咲いておりました。
 赤坂山頂上付近にある石仏は三面の顔です。手の数が分かりませんが、明王のようです。明王の禿に関係があるのでしょうか。頂上で大勢の方がお弁当を開いておりました。私もここで昼食タイムにしました。ここから三国山が近いのですが、天気の良い日には乗鞍山・白山が見えるとか。
 帰りは、栗柄越から寒風を通ってマキノ高原まで歩くことにしました。見事な尾根道で両側に広がる景色を楽しみながら歩きました。 
左から三国山・赤坂山・明王の禿 尾根道 手前はマキノ町そして琵琶湖が見える
 寒風からの道は、ブナの林があったり苔が美しい中に「かたくり」「すみれ」「イワカガミ」などが咲いていたりしました。行きに比べるとイワカガミの開花が遅いようです。ほんの少しですが雪が残っていました。
 「ミヤマカタバミ」が咲いていました。そして「イワウチワ」が咲いていました。
 3時半にスキー場の斜面を下りてきました。マキノは緩やかで短い斜面だと思ってましたが、歩いて下りたらなかなか。膝と太股に答えました。大勢の方がワラビ採りを楽しんでおられました。
 帰りに温泉を楽しむことにしました。オートキャンプ場に隣接する温泉施設「さらさ」はパスして、すぐ近く(1km)にある天然ラドン温泉マキノ白谷温泉へ行きました。「八王子荘」という宿泊も出来る施設です。大勢の方が利用しておられました。待ち時間20分でした。
 顔に潮が噴いている状態でしたから楽しませていただきました。
 五時にマキノを出発して、7時半に自宅へ戻りました。お疲れさまでした。
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