白沙山荘の石仏たち

白沙山荘は銀閣寺へ行く道にあります。住所としては左京区浄土寺石橋町です。前は通ったことがありましたが初めて中に入りました。
白沙山荘は日本画家橋本関雪が大正5年からこの地に営んだ大邸宅の名前です。総面積1万平方メートルに及ぶ広大な土地に大画室存古楼や茶室などの建物や陳列室があります。そしてその庭園は大文字山を借景にし、3つの池を配した池泉回遊式借景庭園で白沙山荘庭園と呼ばれ京都市の条例で名勝に指定されています。
ここに関雪好みの庭石が置かれ草木が植えられています。そして石仏・灯籠・石塔・宝幢などの石造美術品が集められています。京都や滋賀はもちろん遠く九州大分の国東半島からのものや中国からのものもあるようです。もともとどこにあったものかの説明があるものとないものがあるので分かりかねます。かなりの量の石仏が配されています。
関雪と言えば哲学の道に植えられている「関雪桜」を思い浮かべます。あのソメイヨシノの桜並木は見事ですが関雪の夫人が植えられたとか。
現在その建物と庭園は「博物館 橋本関雪記念館」となっています。

(1)二尊仏たち

樹木の囲いとしてこのように使われている二尊仏たちです。時代はいつのものでしょうか。

(2)路傍の阿弥陀仏たち

庭と道を区切るために並べられているような阿弥陀や地蔵たちです。

(3)定印阿弥陀像

舟形光背に化仏が配置され九品の阿弥陀を表しています。1mぐらいの大きさです。鎌倉後期のものと思われるそうです。顔がはっきりしないのが残念です。

(4)羅漢たち

この仏のある竹林に羅漢の群像があります。リアルな表現の羅漢たちです。時代も作者も分かりませんが60cmほどのその羅漢たちの表情をご覧下さい。

(6)竹林の阿弥陀

この仏も竹林にある定印の阿弥陀だと思いますがどうも京都のものではなさそうに思います。頭の感じや表情が私には初めて見る感じでした。どちらかと言えば大仏さんみたいな印象です。

(7)小品ながら見事な石仏

これは小さなもので30〜40cmぐらいのもので釈迦かなと思いました。衣紋も珍しいなと思いました。表情もしっかりしています。持仏堂裏の池にある大石の上に鎮座しています。

(8)磨崖地蔵仏

磨崖仏という木札がかかっていました。舟形の光背を彫り込みそこに右手に錫杖左手に宝珠を胸前という通常の地蔵像が彫られています。

(9)石造美術品の中に彫り込まれた仏たち

これは一つの石にたくさんの仏や五輪塔などが彫られたものです。時代も地域もわからないのですがこんなのははじめてみました。日吉大社山王二十一社の本地仏に関係があるものかもしれない。
次は安土桃山時代の宝幢です。
これは地蔵でしょうか
笠原灯籠…滋賀県笠原にあった灯籠えらい長細い

2004・5・24(月)撮影

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