名古屋の赤レンガ

下のマークは一体何?ずいぶん大層なものです。剣と鏡だそうです。
裁判所の建物を表すこのマークをいただく名古屋市政資料館が名古屋の赤レンガです。

重要文化財
名古屋市政資料館(旧名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎)

所在地 名古屋市東区白壁1丁目3番地
交通 地下鉄名城線「市役所前」下車南へ徒歩8分
竣工年 大正11年(1922)
設計者 金刺森太郎
構造 レンガ造りと鉄筋コンクリー併用
様式 ネオバロック様式
撮影年月日 2004年8月22日(日)
重要文化財指定の理由がパンフレットにありました。
@現存する最古の控訴院建築であること
A煉瓦造りとしては最後の大規模な近代建築であること
B外観と中央階段室、三階会議室は19世紀のネオ・バロック様式を今日に伝える優れた意匠になっていること
Cステンドグラスや漆喰塗り、マーブル塗りなど高度な技術が残されていること
D煉瓦と鉄筋コンクリートを併用した構造から近代建築の技法の変遷がうかがえること
確かに大きな建物でした。関東大震災【1923年(大正12年)9月1日】で赤レンガは地震に弱いという評価を受けたため震災後大規模なレンガ建築が影を潜めました。震災前年のこの建物が最後になったというのでこの建物の値打ちが上がったのですね。

内部拝見

階段手すりの大理石と・中央階段室

ステンドグラスや漆喰塗り、マーブル塗りなど高度な技術が残されていること」の実際です。これがネオ・バロック様式。確かに大理石が上手に豪華に使ってあります。

シャンデリアと天井ステンドグラス

この漆喰塗りの技術は繊細で見事です!

ステンドグラス

横浜の赤煉瓦の中も見事なステンドグラスで感心しましたがここは繊細で装飾的なステンドグラスです。

この建物の地下には、拘置所の独房や雑居房があり、裁判所が備える様々な施設設備が見られます

ついでに

 この名古屋市政資料館へ行くには「市役所前」という地下鉄の駅でおります。当然市役所の建物がありました。そしてその横に県庁もありました。そして「尾張名古屋は城で持つ」の名古屋城も歩いてすぐでした。私は何にも分かってない旅人でこの煉瓦だけ見に行ったものですから、えらい儲けものをした気になって、みんな見てきました。市役所も県庁もお城を意識した建物でした。これは戦前からあるものなのか戦後のものなのかそれも分からないのですが、名古屋の方々がお城に愛着を持ちホコリに思っておられるのは伝わってきました
名古屋市役所庁舎 愛知県庁庁舎

もう一つついでに名古屋城

 ほとんどが空襲で焼かれたようです。師団がお城の敷地内にあったのですから標的になるのは当然と言えば当然でしょうか。現在鉄筋の天守閣が再建されています。上右の巽蔵は重要文化財。下左の写真は外堀ではないでしょうか。かなり城から離れた場所に深い堀がありました。下右の草原スペースに江戸時代にもともとあった建物群を再建したいと計画がすすんでいるようです。狩野探幽の障壁画が現存しているようです。明治時代以後御三家の筆頭尾張家はどうも冷遇されたのではないかとお城の歴史のパネル見ながら思っていました。尾張城取り壊し計画があったようでそれを山県有朋の決断で残ったとかそいういう話が書いてあったり、万国博に金のシャチホコが出品されたとか、名古屋の方たちにしたらおもしろくない話だったのではないかと思いましたが、どうなんでしょうか。

三度ついでに

これがお城側の地下鉄「市役所駅」出入口です。この出入口いいなあ。お城の門みたいで。お金かかるでしょうけど私は好きです、こういうお金のかけ方。

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