大津市大石富川町
2004・7・18(日)撮影
2004・7・19(土)作成
私の住む京都市伏見区からは宇治川を上流に向かって宇治川が瀬田川に変わるところまで行けば、この磨崖仏のすぐ近くへ行けます。厄よけで有名な立木の観音さんのすぐ南に、「鹿跳橋」があります。鹿跳橋から信楽方面へ3km行きますと、「耳だれ不動」「岩屋耳不動尊」などの案内のある場所にでます。「勢多川漁協」の建物のある場所に向かって橋を渡り、山の中の階段道を登っていきますと、すごい、すごい、富川磨崖石仏です。狛坂磨崖物と並び近江を代表する磨崖石仏です。
私は国道24号を外環状線観月橋に向かい豊後橋を渡り、すぐ南の堤防道を東へ宇治川沿いに進みました。流れが北へ向かうのに沿って走りますと50分ぐらいで富川磨崖石仏に着きました。この道はほとんど信号がないのです。帰りは京滋バイパスで笠取から西宇治まで乗って帰ったらなんと35分で帰ってきました。
富川磨崖石仏は高さ50mはあろうかという垂直の大岩壁に、4m近くの阿弥陀三尊と1.36mの不動明王が彫られています。主尊阿弥陀如来立像が「耳だれ」と言われるのは、右耳のところから金気を帯びた地下水が滲み出ていてそれが「耳だれ」が出ているように見えるからです。現在も耳の病気平癒祈願が行われています。阿弥陀を不動と呼ぶのは修験者が岩に彫られた仏像は不動明王と信じられたからとか。
この磨崖仏は、岩屋明王院の主尊だったようです。
この磨崖物の右上岩肌に応安2年(1369)の銘文があるそうですが、造られた時代は鎌倉時代だろうと言うのが定説です。
(1)富川磨崖石仏
(2)阿弥陀三尊(勢至菩薩・阿弥陀如来・観音菩薩)
主尊阿弥陀如来座像は像高3.64m。像の周囲を浅く彫りくぼめて蓮華座の上に座させ、その下には格座間(こうざま)を配しています。
右は観音菩薩立像、主尊の方を向くように斜めを向いています。
左は勢至菩薩立像、これも主尊の方を向き踏割蓮華座の上に立っています。
(3)阿弥陀三尊表情
(4)不動明王立像
不動明王は阿弥陀三尊に比べますと顔がよく分かりませんでした。右手の剣で私は「ああ不動明王だな」と、分かりました。
(5)対岸から見る景色
左の写真に見える橋(岩屋不動橋)を渡って山を登っていきます。
右の写真は中腹のUP写真です。富川磨崖仏が彫られている大岩壁の上部がこのように対岸からも見られます。