あいうえおの文作り

 これは、あいうえおにことばをつなげて、物語を作る遊びです。
 最初の文字を限定されることによって、思わずおもしろい組み合わせやイメージの重なりが出来て、1年生でも夏休み過ぎぐらいから十分楽しんで文作りができます。
 物語作りは小学生に可能かどうか、また意味があるのか議論があるところだと思いますが、私はこの「あいうえおの文作り」やことば遊びの中で、日本語のおもしろさや、物語作りのおもしろさが体験できるように思います。
どのように指導するかと言いますと
@黒板に「あ、い、う、え、お」と横に書き、「あ」で思い浮かべることばを言わせます。
たとえば「あり」。次に「い」のつく言葉、「う」「え」「お」とことばを思い浮かべさせます。
  あ・・・あり
  い・・・いぬ
  う・・・うさぎ
  え・・・えんそく
  お・・・おしり
と出てきました。
Aそしてこれをつないでいきます。
  ありと
  いぬと
  うさぎが

  えんそくへいって
  おしりをだした

などとつなぐわけです。
B他にも作れることを考えます。
  ありさんが
  いぬさんのいえのまえをとおると

  
うさぎさんが
  えんそくにいくところでした
  おしりをふりながらあるいていました
こんなふうに言葉や文をつないで文作りを楽しんでみようと言い、自分で作ってみようというわけです。
あんまり上手に作ってあるものを最初に見せると、「そんなん作れない」と思うとおもしろくないので、身近なクラスの子どもの名前を使ったりすると楽しいかもしれません。
絵本では五味太郎さんの「ことばあそび」でこの「あういえおの文作り」をしておられます。
子どものセンスは抜群です。五味さんに負けないような楽しいものが生まれます。
私が以前担任していた3年生の子どもの忘れられない傑作です。
   あ・・・明日は晴れかな
   い・・・いいことあるかな
   う・・・うれしいことがあるかな
   え・・・ええことあるかな
   お・・・おもしろいことがあるかな

では、今年の1年生の作品をいくつか紹介しましょう。

あしたえんそくに
いけるかな
うしの
えをかけるかな
おいしいものがたべられるかな
あんごうをいれたら
いっとうの
うしが
えっへんえっへんと
おもしろいかっこうで きた
あめがぽつぽつ
いまもぽつぽつ
うさぎが
えがおをくれて
おこっていたぼくもえがおになった
あめがふってきて
いけに みずがいっぱいたまって
うれしいさかな
えがおのさかな
おかあさんと にこにこ
あきがきて
いもほりいってきて
うれしかった
ええもんつくるで
おいしいわ
あしたはれになあれ
いつもあめだし
うみにいけへんし
ええてんきになったらいいな
おおなみいつも
あしたてんきになあれ
あきに 
いちごをたべて
うちゅうじんとあった
えがおであえてうれしかった
おにぎりをいっしょにたべた

2003・10・24(金)

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