室生寺石仏と石楠花
(奈良県宇陀市室生区室生・рO745−93−2003)

3年ぶりに室生寺へ行って来ました。09年5月2日。やはり見事です。全山石楠花です。

 いやはや見事な石楠花でした。室生寺境内は石楠花だらけです。入り口から奥の院まで間断なく石楠花です。堪能しました。その見事さにシャッター押しまくりの2時間を過ごしました。
  連休2日目、今日は2006年5月4日、私の誕生日で国民の休日。きっと人出が多いであろうことは予想できたのですが、長谷寺のボタンと室生寺の石楠花と石仏を目当てに出かけることにしました。
 8時半ビッグスクーターで自宅出発。いつも奈良へ行く時は京奈和自動車道を使うのですが、今日は旧国道24号を走ることにしましたが、この道は狭く一車線でのろのろ走ることになりました。ちょっと失敗かな。国道24号から169号さらに165号で行くことにしました。桜井市へ入ると、「長谷寺のボタンのために渋滞します」という趣旨のおわびの立て看板が目立ちました。
 約2時間20分で、長谷寺付近に到着。国道165号沿いに「にわか駐車場」が作られていて客引き合戦状態。帰りの渋滞を考えて先に室生寺へ向かうことにしました。
 とにかく165号をまっすぐ行けばすぐだとたかをくくって地図も持たずに出たのですが、榛原荻原辺りで迷ってしましました。伊勢本街道を行くのか名張方面へ向かうのかでです。よく考えたら、近鉄の名張青山方面行きの電車に乗るのですからそのまま169号を名張へ向かって走ればよかったのですが。試行錯誤の後、無事室生寺駐車場到着11時30分。約3時間で着きました。
 室生寺へはもう30年以上前、平安時代の仏像を見に行った時のことが大変強く残っています。金堂や弥勒堂の仏像と五重塔の美しさが土門拳氏の写真とともに思い出されます。平安時代初期の仏像を見るのなら、室生寺と神護寺だとどこかで教えられて今もそう信じています。その後もう一度訪ねているのですが、記憶が曖昧で、室生寺の前のお店のこととか入口付近とかは全く思い出せず、はじめてきたような錯覚をしました。
国宝金堂・釈迦如来立像など 重文弥勒堂・釈迦如来座像 国宝本堂・如意輪観音 奥の院位牌堂
 国宝金堂には平安時代初期の仏さまがたくさんおられます。いずれもその時代を代表する仏像です。釈迦如来立像と十一面観音立像が国宝に、薬師如来・地蔵菩薩・文殊菩薩などが重文に指定されています。その前には鎌倉時代の十二神将像、これは運慶作とか。この十二神将は小さいのですがほれぼれします。前に来た時は、もっと近づいて見せていただいたのですが何しろ大勢の方で、内陣には入れてもらえませんでした。左の写真人が並んでおられるのが分かるでしょうか。弥勒堂には客仏の国宝釈迦如来座像があります。私は若い頃この釈迦如来座像の顔が好きになれなかったのですが今回じっくり見せていただきなかなかよいお顔だと見直しました。
 でも仏像と対面するなら、このシーズンは外した方が賢明だと思いました。人が写らないように建物と石楠花を撮ろうと努力したのですがなかなか難しいことでした。

国宝五重塔と石楠花

石楠花つぼむ

石楠花ひらく

石楠花ぼんやり

室生寺の石仏

 えっ?室生寺に石仏があったっけ?と思いました。「大和の石仏」「関西石仏巡り」(何れも清水俊明氏著創元社)を見ていて。
 今まで興味があったのは建物と仏像だけでしたから、花に合わせて室生寺を訪ねることも石仏があることにも気持ちも目も行きませんでした。何でも江戸時代の石仏が五重塔の周りにあると言います。また、金堂横には軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)像があるとのことです。気をつけて見ることにしました。

(1)金堂横軍荼利明王

 像高81cm、舟形に彫り窪めた中に彫られています。かなり大きな岩です。享保12年(1727)の造立銘があります。てっぺんには苔やさまざまな木々の芽が出ていてこの岩自体がおもしろいものでした。

(2)五重塔付近の石仏

 五重塔の近くに如意山と名前が付いたところがあります。その前にかなりの数の石仏がありました。ちょっと古い時代のもの(と言っても江戸時代らしい)とかなり最近のものとがあります。阿弥陀さん、地蔵さん、十一面観音、大日如来、虚空蔵菩薩などです。

(3)さいの河原

奥院へ行く途中にあるさいの河原には、石が積まれていました。ここには弥勒磨崖仏があるというのですが、見逃してしまいました。

ぼたんボタン牡丹三昧(乙訓寺・長谷寺) 四季折々へ HPへ戻る

2005・5・6作成