合掌造りの里
五箇山の夏2008

 世界文化遺産に選ばれた(1995年)のは、白川郷(岐阜県)だけかと思っていましたら、五箇山(富山県)もだったのですね。
 白川郷へはもう15、6年前に行ったことがあり2度目でした。五箇山のあと、白川郷へも足を伸ばしたのですが、駐車場が満車で萩町城跡展望台だけ行って白川スーパー林道へ逃げました。
 今年の東海北陸道全面開通のおかげで、名古屋方面からも富山方面からも行きやすくなりました。
 京都府美山町の茅葺き民家の集落へ行った時にも感じる「郷愁」を求めて合掌造りの里へ行って来ました。
 五箇山の合掌造りの民家と言っても二つの集落(相倉・菅沼)中心に、かなりの数保存されているようです。白川郷に比べると一点集中していないので観光地としてはまとまりにかける面があります。しかし観光客が少ないので、ゆっくり合掌造りの里を散策できるという利点もあります。平家の落ち武者伝説、民謡「こきりこ」の里…五箇山へ行って来ました。

(1)相倉(富山県南砺市相倉)

 富山市から約1時間で相倉の集落に着きました。車は駐車場へ誘導されます。その駐車場に「写真スポット」まで徒歩5分」とありました。これは合掌村を俯瞰できる場所があると喜んで登ることにしました。畠の中を登っていくとあれ?舗装道路に出ました。どうも車をここへ誘導すると混雑するし、素通りする観光客はお金を落とさないので、先の駐車場が作られたようです。この駐車場の料金が保存協力金になっているのです。
 現在80人が住んでおられるそうです。民宿や土産物店などもあるようです。私は俯瞰できる場所から写真が撮れたのに満足して集落内を歩くのはやめました。

(2)菅沼(富山県南砺市菅沼)

 菅沼合掌造り集落は、庄川の河岸段丘にある戸数9戸の集落です。養蚕を主に暮らしてこられたようです。豪雪地帯です。冬のライトアップの写真がありましたが、大変美しいものでした。五箇山では養蚕、和紙作り、塩硝などを生産していたようです。塩硝の館というのがありました。
 菅沼でも駐車場が2カ所用意されていました。高台にある大きい方の駐車場は、菅沼合掌造り集落と五箇山合掌の里との真ん中にあり、エレベーターで両方を結ぶ通路につながっています。ここは集落内を歩きました。おみやげ物屋さん、喫茶店、食事どころなどをしておられるお宅が多いように思いました。きっと世界遺産に登録され観光地になってくらしも一変したことでしょう。
 水が豊富にあります。水車が回っています。水槽が家の前にあります。堀を巡らして鯉を飼っておられます。家の周りに水を流して涼をとっておられます。いずれも便利そうだな、涼しそうだなと思いました。

岩瀬家と行徳寺(富山県南砺市赤尾)

 菅沼も見たし、あとは道の駅「上平ささら」だけだなと白川郷へ向かっていたら、滅茶苦茶でっかい合掌造りの家が飛び込んできました。五箇山の合掌造りの中で国の重要文化財に指定されている建物の一つでした。何と五階建てだそうです。 
 岩瀬家の隣にあるお寺(行徳寺)の門も庫裏も立派でした。説明によりますとこの山門は17世紀の建築だそうです。庫裏は幕末だそうです。私はこのお寺は禅宗寺院かなと思ったのですが、浄土真宗だそうです。真宗の建物は立派ですがどこも似ていて面白くないと私は思っています。天理教の教会を見るのと似ています。蓮如の弟子である赤尾行徳がこの辺りに親鸞の教えを広められたそうで地名や旅館の名にも『赤尾』が使われているところを見るとすごい影響力を感じます。
 今思いだしたのですが、富山に井波という欄間彫刻で有名な所があります。ここは真宗の立派なお寺中心に開けた町でした。五箇山へ来るまでに通った城端(じょうはな)という所も真宗寺院の門前町のようでした。真宗王国越中を垣間見た思いがしました。

ついでで申し訳ないのですが、白川郷の俯瞰写真も撮ってきましたので紹介しておきます。車と人間がすごい数で流行ってます。白川郷。

さて、みなさん、五箇山へ行かれますか?それとも白川郷へ行かれますか?

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