大谷本廟・智積院の蓮
(1)大谷本廟の蓮
東山の五条坂から清水寺へ行く道の南にある大谷本廟は東本願寺の霊園墓地。ここに、近代建築の本に出てくる橋があったりします。山科へ抜けていく五条通が高架になり墓地団地が見えます。
私は子どもの時お盆やお彼岸に家族で訪ねました。祖母の実家が東本願寺の檀家だったのでここに納骨されていたからでした。「大谷さんへ行く」と言っていたように思います。
ここの蓮は古代蓮と言われている「大賀蓮」です。上のような蓮池がありました。
蓮の写真撮りながら思うのですが、美しい花だなとつくづく見惚れてしまいます。十一面観音が手に持っておられるのはつぼみです。蓮弁・蓮華座・蓮華模様などなど仏像にもたくさん取り入れられています。極楽に咲くと言う蓮の花、本当に美しい花です。
(2)智積院の蓮
智積院は、東大路七条下がるにある真言宗智山派総本山のお寺です。智積院には長谷川等泊とその弟子たちの国宝障壁画が残されています。真言宗智山派には、成田山新勝寺・川崎大師などお正月の初詣の人出を競う関東の有名寺院があります。
智積院の蓮池には2種類の蓮がありました。一つは大賀蓮、もう一つは、名前が分かりませんが蓮弁の数の多いものです。つぼみもふんわりしていてまるで桃のようです。美しく咲いている状態のものはなかったのですが、下のようでした。
それから、大賀蓮です。たくさんシオカラトンボがとんでいました。
智積院の国宝障壁画「楓図」と「桜図」を初めて見たのは、二十歳前だったと思います。智積院も何も知らずに、三十三間堂や国立博物館、養源院など東大路七条界隈を軒並み訪ねていた時にたまたま訪ねたのでした。今みたいに国宝陳列館はなかったと記憶しています。暗い畳の部屋で見た「楓図」「桜図」の見事さに深い感動を覚えました。
名勝庭園のある部屋にレプリカがありました。これは描かれた頃の状態を復元してありました。絢爛豪華な桃山時代の障壁画というイメージはこういうものだったようです。
2006・7・15(土)撮影・16(日)作成
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