哲学の道
晩秋

2022年12月9日(金)

 京都は春夏秋冬どこへ行っても美しい。これは身びいきの発言である
 哲学の道は四季折々いついつでも歩いてみたくなる道だ。
 西田幾多郎先生はじめ多くの京都大学の先生方の散歩道だったところから命名されたと聞いている。
 法然院には、哲学の道を愛した河上肇他有名人のお墓があると聞いていたが、拝みに行ったことがなかった。
 烏丸丸太町バス停から「銀閣寺道「行きの市バスに乗った。橋本関雪氏の白沙山荘を越えると、すぐ疏水の流れに出会う。
 この疏水、南禅寺から松ヶ崎浄水場まで流れてゆくのだが、南から北へ流れている。
 そんな川は京都にはない。鴨川も桂川も堀川も北から南へ流れている。
 明治の大事業琵琶湖疏水のなせる技である。

すぐに小さなお堂が東側に見えてくる。お地蔵さんと愛染明王、乗越え不動尊、文殊菩薩が祀られている。

①法然院

茅葺きの山門 本堂前の観音菩薩銅像 法然院墓地内の河上肇先生と婦人の墓

 このお寺は椿の頃と紅葉の頃がいい。
 山門が茅葺きで,砂に四季折々の景色が描かれる。
本堂すぐ前に手水鉢があり、四季の花が飾られる。
行く度に,今日は何が活けられているかと楽しみである。

 法然さんの名を冠するから当然のことながら浄土宗。
 所謂観光寺院とは一線を画し、お寺の普段の法要を大切にされるため、本堂内へ入ることは1年に2回と限っておられる。
来年は(4月1日~7日と11月18日~24日)と掲示されていた。
本堂には阿弥陀さんがおられる。
須弥壇上に阿弥陀さんとともに死者を迎えに来られる二十五菩薩を象徴する25の生花が
3,4,5,6,7と三角形に散華される。椿の時期の春はこれが見物である。
法然院の三名椿は、五色散り椿、貴椿、花笠椿である。
観光寺院

 

疏水沿いの紅葉

大豊神社の狛猿他

大豊神社は鹿ヶ谷大宮町にあるこの辺りの産土神だそうだ。
この神社には、狛ネズミとか狛猿とか、狛鳶などという相当珍しい像が社の前にある。
大国社の前にはねずみ、日吉社の前には猿、愛宕社の前には鳶〈天狗のモデル)が祀られている。
主祭神は、少名彦尊、応神天皇、菅原道真。
東山36峰椿峰山麓にあり、ここも又椿の名所である。

 

若王子神社夷神

 若王子神社は京都にある熊野神社、新熊野神社とともに「京都三熊野」の一つである。
熊野詣を何度も行った後白河法皇の庇護を受けて、永観堂の鎮守として勧請された。
ここは哲学の道の南端になる。
 その後も足利将軍家、豊臣秀吉らの庇護を受けた。
 本殿横に夷社がある。
夷川通りに関係する言い伝えがあるようだ。
釣り竿を手に大きな鯛を抱えて精悍な顔つきの夷神である。

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