円空さんを訪ねる旅(90)
勝林寺
(岐阜市木造町)
JR岐阜駅から岐阜バスに乗って「伊奈波通り」で降りたらすぐ勝林寺に着きました。円空さんを訪ねる旅(79)岐阜市美江寺はすぐ近くで、仏さんも裳懸座の長いほぼ同じ時期に彫り残されたもののようです。裳懸座の長い円空仏については美江寺に詳しく書きましたので今回は省略します。
(1)勝林寺の2体
右が薬師如来。 左が観音菩薩。 何と言っても裳懸座が長いのが最大の特徴。薬師の方は磐座の上に蓮座があり、その上に裳懸座が続く形式。 観音菩薩は、臼座の上に蓮座でその上に裳懸座。おだやかなお顔の仏である。 薬師如来は民家に置くにはやや大きい。 観音菩薩は、お寺に置くにはやや小さい。ということであった。 同じ寺にあるにしては色が違う。同じ環境の場所で安置されていたのではなく、別々にあったことが予想できるが、詳しいことは分からない。 この寛文9年頃と思われる像高より高い裳懸座を持つ像は11体。そのうち岐阜市に4体、羽島に4体、関、大垣、稲沢各1体。そのうち移座されたことがはっきりしているものもある。円空さんは寛文9年頃、羽島、岐阜、関の辺りを巡錫しておられたようである。 |
(2)薬師如来像
(22.1cm)
(3)観音菩薩像
(19.3cm)